厨子入りの仏様のお話

2025年2月7日 新着情報

お世話になっております、山﨑本店です。

仏像の修理やお洗濯のご依頼を頂く中で、たまに厨子に入った仏様をお見掛けする事があります。

長野県北部では特殊な事ではなく、このタイプの御本尊をお使いのお家は多いです。

たまにお客様に「この外の入れ物(厨子)は何か意味があるんですか?」と聞かれる事があります。

確かに、店番になった当時は私も意味が分かりませんでした。
厨子には仏像や大切な物を入れる箱…という以外に所説も入れると様々な意味があります。
その当時は正解が見付からず仕舞いでしたが、お客様と接するうちに、そのお宅ごとに意味があるのだと分かりました。

ある方は「仏壇を買ったひいお婆さんが、仏さんが厨子に入って、それがまた仏壇に入るなんてよりありがたく感じるからと、今の仏さんをお迎えしたらしい。ひいお爺さんは苦労して今の家を守ったので、少しでも豪華にしたかったそう」

ある方は「今は無いが、3代前のじいさんが仏壇を買った時は、とにかく土砂崩れが流行った。何かあっても仏さんは無事に持って逃げられるように、これ(厨子入り)にしたと聞いた」

またある方は「新築前の家は蚕を飼っていて仏壇は仕方ないが、せめて本尊さんに煙がいかないようにこれにしたらしい。(養蚕をされたお宅は冬蚕を守る為、室内で沢山火を焚いたので、スス煙で仏壇が真っ黒になったそうです)」

なるほど皆さんご事情は様々ですが、そのお家ごとに大切な意味がおありでした。

ちなみに厨子入りの仏様はご宗派やお姿問わず、お厨子にしっかり固定されているので、お洗濯の際は丁寧に取り外しお厨子も仏様も綺麗にします。

そしてほとんどのお客様が

『(仕上がりは)厨子はそのままに、今まで通りにね』

とおっしゃいますね✨🙏✨

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